初めて通る道は、全て同じように見えるから
どの道を通ったって必ず目的地に繋がっているような気がする。
寝惚け眼でしばらく車を飛ばす。
蛇行の連続。
カーブの終りに踏むアクセル。
ハンドルが返ってくる。
朝帰りの田舎道は匂いも温度も特別。
急遽墓参りにいくことにした。
青山家、毛塚家。
片っぽだけって訳にはいかないから。
花を買う金はない。
両家分の線香、200円。
寒いから、なかなか火が点かなかった。
そして何よりも花を買うべきだった。
枯れ切った花。秋だからか?
水だけなんとか換えた。
溢れ返る茶色い水、腐った生きたような匂い。
手をよく洗え。
多少の報告をする。
感覚を研ぎ澄ます、なんとなく深呼吸。
ここのお墓は大きな公園みたいになっている。
天気がいい時は確かに気持ちいい。
でもジョギングをする気にはならない。
とてつもない遠回りをして、青山家へ。
道は全く目的地に繋がっていなかった。
イライラする。何度同じ道を走ってんだ。
もう家へ帰ろうかと思ったけど、
そういえば昨日が祖父ちゃんの命日だった。
親父に先日言われたのを思い出した。
細く、入り組んだ一方通行をどうにか掻い潜り、到着。
車5台も止まればマシな駐車場。
車を止めて、墓へ向かう。
ここはお寺だから、湿った匂いに交じってお経が聴こえてくる。
少しくらいはゆっくりとした気持ちになるべきだったけれど、
そんな余裕はない。
それよりも墓の道順ってなんで覚えてるんだろう。
祖父ちゃんの墓には綺麗な花が並んでいた。
ほっとした。
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